・プロフィール：鹿島灘海岸は九十九里浜の６０ｋｍより長く、９６ｋｍに及び、鹿島砂丘と
（緒言） 呼ばれた豊かな砂浜であった！
この北端に大洗港、中央に鹿島港、南端に波崎漁港新港が造られた結果、
激しい侵食が進み、健全な砂浜は残り少なくなり、コンクリート護岸と消波
ブロックに変容しつつあります。
白浜はウィンドサーフィンをやる場所を探して、うろうろしましたが、コンクリート
護岸と消波ブロックでは、ウィンドサーフィンなど出来ませんね。
ここでも旧建設省の発想で、出来た港は仕方が無いと、総数４０基のヘッド
ランドが建設された。櫛の歯の間にフケが溜まるように、砂が残ることを
目指しているようです。人呼んで、「櫛の歯海岸」です！？
鹿島港の建設によって漂砂を遮断し、長大な防波堤を沖に向かって突き出して
沿岸海流を妨げて激しい侵食を引き起こした弥縫策としてヘッドランドを建設
した。かかる人工物は当然の如く危険を伴う！
流石の旧運輸省も、鹿島港が引き起こした海岸侵食に少しは恥ずかしくなった
のか大洗港の直ぐ北に建設中の常陸那珂港（元運輸省次官の住田氏の著書
「お役人の無駄遣い」で無駄と指摘された港）では、海岸侵食の元凶である海岸
から沖に向かって造る防波堤を止めて、海岸に平行に水深２５ｍの沖合いに
大水深沖防波堤を６kmの長さで建設中。
海岸侵食という面では、鹿島港などと比べても格段の進歩と言える。しかし、
無駄な港湾造りのついでとは言え、大水深沖防波堤の建設費は１，８００億円
と言う！？（巨大なケーソンを使わない、もっと自然に優しく安い工法が望まれる。）
自然に優しく安い工法の例：
１）新日鉄技報
概要及び詳細
２）特許：浮消波堤（【特許番号】第２５６１２１５号）
３）特許：低層複数列式上下動抑制型防波堤
（【特許番号】第３６７２００１号）
など。（特許は、特許庁の電子図書館で検索可能）
鹿島港の防波堤も常陸那珂港と同じように、大水深沖防波堤に改造出来れば
鹿島港の北側の侵食海岸の状況も大幅に改善されるだろう。
但し、現状より頻繁な航路の浚渫が必要になることは、鹿島砂丘と呼ばれた
砂浜海岸に建設したら、避けられない事象である。
これを逃げるために長大な防波堤を沖に向かって突き出した結果が現在の
惨状であり、同じ愚策が全国で展開されている。
では、典型的な沖に向かって突き出した鹿島港の長大な防波堤によって沿岸海流の流れを
妨げた事による海岸侵食を見てみよう。
「鹿島灘海岸の浸食状況（ＨＰ版）」
(注）表題の「浸食」は自然現象を意味するので、人為的な現象である場合には人偏の
「侵食」が妥当か。
これに対する対策は？
抜本策は避けて、弥縫策として採用されたものは、多数のヘッドランド！？
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１ｋｍ間隔で、３５基のヘッドランドを建設！（詳細は上記「櫛の歯海岸」参照）
一方、波崎漁港新港による砂浜侵食は、長大な防波堤による侵食および利根川からの
砂補給を遮断する最悪の漁港建設方式が元凶！！
この新港建設によって、海岸道路からうねるように約１００m程の幅を持った、鹿島砂丘の中でも
最も豊かな砂丘は侵食によって幅も半分以下に後退し、砂丘とも呼べない次の写真のような惨状に
なっており、 ここでも弥縫策の５基のヘッドランドです！
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波崎漁港新港は比較的に新しいので、侵食前の鹿島砂丘は白浜の記憶にはありますが、
証拠写真は持ち合わせていません。どなたかお持ちであれば、ご紹介頂けると幸いです。
処で、沿岸海流の流れを妨げて発生する渦による侵食を無視したヘッドランド計画の成果は？
渦の影響が強い鹿島港に最も近いヘッドランド６号と７号の間の海岸で先ず、ヘッドランドの
効能では不十分なことから 砕石による粗粒材養浜のテスト（結果が思わしくないのか「工事中」
になって平成２０年１２月現在、閲覧不能！）が始まった！？
白浜の保存データにその資料がありました。
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平成17年度 鹿嶋海岸粗粒材養浜事業の紹介 |
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昭和50年代後半より急激に進んだ侵食を抑制するため、本県ではヘッドランド事業を推進してまいりました。ヘッドランド設置により侵食を抑える効果が現れ、また、細砂の供給により多様な生態系を維持するなど、環境面でも効果が確認されております。 |
