湘南海岸の管理者である神奈川県は、湘南海岸の侵食に対して、どんな行動を取って来たかを
次の五つの観点から数度に亘って県への質問を重ねた結果を示します。
担当課に質問すると平気でウソをつかれたことから、広報県民課を通して松沢知事も承知して
頂く形で質問を重ねたもので、少し長くなりますが、通読して戴ければ幸いです。
＜県に確認したい第1点＞
茅ヶ崎漁港建設による海岸侵食が明らかになった以降の平成元年に着工した平塚漁港新港や
平成１０年に着工した片瀬漁港が何時漁港区域に指定され、その時に海岸管理者である県は
どのような注文を出されたのかが重要であり、県民としても気になるポイントです。これについて
県に質問した結果を見てみよう。
2006.2.19.の質問
片瀬漁港：昭和２６年に第１種漁港に指定されていますが、これは河口を利用した漁港であって
現在、建設中の片瀬漁港ではないと思いますが？
茅ヶ崎漁港：同じく、昭和２６年に第１種漁港に指定されていますが、この時に漁港建設が始まった
ので仕方がありませんが、漁港区域に指定された範囲が気になります。
平塚漁港：昭和２７年に第２種漁港に指定されていますが、これは昭和２６年に完成した須賀漁港の
ことで平成元年に着工した平塚漁港新港のことでは有り得ない。
以上の３漁港で昭和２６・２７年に漁港区域に係る海岸に指定されたと言われる区域を
「証拠文書と図面で」教えて下さい。
（残りが、県が海岸管理者である区域でしょうから、当然ご承知の筈ですね。）
2006.3．10．の回答
・漁港区域の指定につきましては、片瀬漁港、茅ヶ崎漁港共に昭和26年10月27日農林省告示第369号にて、
平塚漁港は昭和27年5月28日農林省告示第230号にて告示されているとおりです。
（確認質問―２）・・・2006.3.10.
この回答では素人は対処が困難です。
県の管理範囲を示すことにもなる両告示に示される漁港区域を図示した図面を戴きたい。
昭和２６・２７年に片瀬漁港や平塚漁港新港が予定されていたとは信じ難いので
お聞きしています。
(確認質問―３)
告示に示される漁港区域が昭和27年時点で平塚漁港新港も含むのかどうかは
漁港区域を図示した図面が無いと判りません！
（確認質問２，３への回答）・・・2006.4.13.
漁港区域の告示自体は県政情報センターで一般の方も閲覧可能です。
告示に係る図面に関しましては、漁港管理者である市が管理しています。
＜最終質問―１＞・・・2006.4.20.
１－１：「漁港区域の指定につきましては、片瀬漁港、茅ヶ崎漁港共に昭和26年10月27日
農林省告示第369号にて、平塚漁港は昭和27年5月28日農林省告示第230号にて告示
されているとおりです。」との回答は不親切を絵に描いたようなもので、現在建設中
の片瀬漁港が昭和２６年に、平塚漁港新港が昭和２７年に漁港区域に指定されたと
言われるのが信じ難いので、質問しているのに、それに答えず、告示を見なさいと
言うのは変でしょう。 キチンと回答願います！
（最終質問１－１への回答）・・・2006.5.24.
農林省告示で示された漁港区域の水域部分の範囲につきましては、次のとおりです。
昭和２６年１０月の農林省告示により指定された茅ヶ崎漁港の水域の範囲は、茅ヶ崎字海岸
地先海面の平島本島の中心点から１８度、１００ｍの地点から２７０度、２００ｍの地点
及び９０度１５０ｍの地点まで引いた線の両端から各々零度に引いた線及び陸岸により囲まれ
た海面です。
昭和２６年１０月に指定された片瀬漁港の水域の範囲は、片瀬橋下流左岸親柱から１９４度
１,０５０ｍの地点まで引いた線、同地点から２８４度２６０ｍの地点まで引いた線、同地点
から１４度７８０ｍの地点まで引いた線、同地点から１０４度５０ｍの地点まで引いた線、
同地点から１４度２３０mの地点まで引いた線、同地点から上記親柱までを結んだ線及び陸岸に
より囲まれた海面です。
昭和２７年５月の農林省告示により指定され、昭和３２年５月に一部区域が見直された平塚
漁港の水域の範囲は、相模川右岸湘南大橋上流側親柱から３５７度２０分、４３１.５mの地点
（イ点）まで引いた線（イ線）以西の船溜水面、イ点から３度１０分、１３３ｍの地点（ロ点）
まで引いた線、ロ点から９２度３０分、３６２ｍの地点（ハ点）まで引いた線、ハ点から
１８３度３０分、１,４００ｍの地点（ニ点）まで引いた線、ニ点から２７３度３０分、６００
ｍの地点（ホ点）まで引いた線、ホ点で３度３０分に引いた線、及びイ線並びに陸岸により
囲まれた相模川河川水面及び海面です。（質問者？？ これは真面目な回答ですか？）
なお、漁港区域の図面に関しましては、漁港管理者である市が管理していますので、市に
お問い合わせください。
なお、県からも問い合わせがあれば対応するよう連絡してあります。
平塚漁港の漁港指定に関しましては、前回の回答において一部不十分な点があったことを
お詫びして訂正します。
１－２：片瀬漁港が昭和２６年に、平塚漁港新港が昭和２７年に漁港区域に指定されたのでは
無いのであれば、何時指定されたのか回答願います。・・・2006.4.20.
（１－２への回答）・・・2006.5.24.
片瀬漁港は、昭和２６年に当初指定をし、平成１０年度から整備に着手し、平成１７年に
航路部分について漁港区域が拡大されています。
また、平塚漁港は、昭和２７年に当初指定をし、昭和３２年に一部区域の見直しを行い、
昭和６３年度から新港側の整備に着手しています。
１－３：漁港区域の指定については、図面を提示出来ないのであれば、両漁港において
河口から西防波堤の何メートル西側までが漁港区域との回答は可能だと思いますので、
回答願います。市が管理している漁港区域以外は県の管理下にある訳なので市に聞け
とは不遜でしょう！・・・2006.4.20.
（１－３への回答）・・・2006.5.24.
現在の漁港区域は、片瀬漁港については西防波堤の根本にある西護岸の西端が、平塚漁港に
ついては西防波堤の西端が、漁港区域の西端と一致します。
なお、他の基点の位置については、文字により正確な位置をお伝えするのが困難なため、
漁港管理者である各市にお問い合わせ下さい。
下記の＜最終質問―３関連＞の藤沢市が実施した周辺海浜環境調査では片瀬魚港を含む沿岸方向に
９００ｍに渡って調査されておりますが、これが片瀬漁港の漁港区域でしょうか？・・2006.4.20.
上記（最終質問－３関連への回答）・・・2006.5.24.
漁港区域のみでなく、周辺海岸も含まれると聞いています。
①
白浜のＨＰ掲載前の確認 ・・・２００６．５．２８．
「現在の両漁港区域が漁港建設地の海岸線占有域と一致している事がやっと判りましたが、
この海岸線占有域が片瀬漁港においては昭和26年に、平塚漁港新港については昭和27年
に漁港区域に指定されたのか、もっと後で指定されたのか、また区域見直しがされたので
あればその内容と時期が知りたいのですが、これが判る回答がありませんが、回答拒否されて
いると理解すべきでしょうか？
漁港区域以外が海岸管理者としての県の管理範囲であるにも拘らず！
回答拒否でなければ、判り易くご回答願います。
海岸管理者（神奈川県）としては、漁港区域の指定や見直し時期に漁港建設者への注文も
出しやすいのではと感じるからかかる質問をさせて頂いていることをご理解下さい。」
（掲載前の確認①への回答） ・・・２００６．６．２２．
片瀬漁港に関しましては、昭和２６年に当初指定を行い、平成６年度に一部拡大をし（追加新情報！）、
平成１７年に航路部分について海域の漁港区域を拡大しています。陸域部分に関しましては、最終的には
平成６年に変更指定した範囲となります。
平塚漁港に関しましては、昭和２７年に当初指定を行い、昭和３２年に新港部分を含めて漁港区域を拡大して
おり、陸域部分に関しましては昭和３２年の変更指定した範囲のままとなります。
＜県への確認結果＞
片瀬漁港については、平成6年に拡大されて現在の漁港建設地の海岸線占有域となったようですが、
昭和26年に指定された海岸線がどの部分なのか、その詳細は回答無し！
平塚漁港新港についても、昭和32年に新港部分を含めて漁港区域を拡大されたようですが、昭和27年に
指定された海岸線がどの部分なのか、その詳細は回答無し！
海岸管理者として県の守備範囲を正確に把握しているのだろうか？
＜県に確認したい第２点＞
漁港区域の変更あるいは漁港建設具体化時に、海岸管理者として県は補助金を出す
だけでなく、海岸侵食に対する注文を出していると想定されるので県に尋ねてみました。
（確認質問―４）・・・2006.3.10.
片瀬漁港については、隣接海岸管理者との協議があって県としての注文を出したと言われるのに、
平塚の場合には何故県として回答せずに、平塚市に問合せて下さいと言われるのか理解出来ません。
当然のことながら、川崎市民（神奈川県民）としては平塚市には問い合わせし難いのは予想される
ことでしょう。 県としてキチンとご回答下さい。
（確認質問４への回答）・・・2006.4.13.
平塚漁港新港の場合も片瀬漁港の場合と同様に、海岸管理者の神奈川県として、漁港建設の
主体である市などに対しましては、新たに漁港を建設することによる、隣接する海岸への影響
などについて十分配慮する旨、意見を伝えています。
＜最終質問―２＞・・・2006.4.20.
突っ込まれたら、白状するのが得意のようですが、片瀬漁港と平塚漁港新港に関する
隣接海岸管理者との協議が行われた日時と、その際に県として出された注文を具体的に
教えてください。
原因者負担が世の中の常識と考えています。
（最終質問－２への回答）・・・2006.5.24.
両漁港とも隣壊する海岸管理者（神奈川県）へめ協議の場において、前回回答しました主旨の
内容を、各漁港を管理する市の担当部局へ伝えていますが、詳細な日付等につきましては、確認
できませんでした。
なお、片瀬漁港につきましては平成16年度の再度の漁港区域の変更に関する協議の際、
航路の浚渫土砂の処理について、県と綿密な調整を行い、周辺海岸への影響を考慮して適切に処理する
よう伝えています。
②
白浜のＨＰ掲載前の確認 ・・・２００６．５．２８．
「上記の①と関連しますが、漁港区域の見直しや漁港建設具体化時に、 2006.4.13.の
回答にもあるように海岸管理者（神奈川県）との協議が行われたと拝察しますが、この
協議が行われた年度も判らないと言われるのか、はたまた回答拒否なのかお答え下さい。
いずれにしても、協議の時に漁港建設による海岸侵食の危険性について県がどの程度
認識されて平塚市や藤沢市へ注文を出されたのかが大変問題であると認識しているので、
協議時期とその内容教えて頂きたいと何度もお願いしていますが、毎回お答えをはぐらかさ
れています。
はっきり申し上げて、行政の不作為の有無を問うていますので、そのつもりでご回答なり、
回答拒否なり表明下さい。」
（掲載前の確認②への回答） ・・・２００６．６．２２．
ご指摘のとおり、漁港区域の見直しなどの時期に協議が行われていると認識していますが、前回ご回答しました
ように、詳細な時期につきましては確認できませんでした。
＜県への確認結果＞
回答拒否のようです！！
＜県に確認したい第３点＞
片瀬漁港を進めている藤沢市は逐次、周辺海浜環境調査を実施しており、その中で海岸侵食が
発生しているのは明らかなのに海岸管理者として県はどんな対応をしているのか？
（確認質問―５）・・・2006.3.10.
藤沢市との隣接海岸管理者との協議において、新たに漁港を建設することによる、隣接する海岸
への影響、すなわち侵食を引き起こさないように配慮しなさいと注文を付けられたのでしょうか？
そうであれば、海岸侵食を既に引き起こしている訳ですので、県としては藤沢市に責任を追及
されているのでしょうか？
藤沢市は海岸侵食対策は県の仕事だと嘯いていますが。
に対する回答がありません！
（確認質問５への回答）・・・2006.4.13.
藤沢市では、漁港建設による海岸や環境への影響について、現在調査を継続していると聞いて
います。
そのような中で、片瀬漁港建設関連の工事で発生した土砂の一部を、隣接する藤沢海岸への
養浜に利用（藤沢市が養浜工事も実施）するなど、県と市が連携して侵食対策に取組んでいます。
＜最終質問―３＞・・・2006.4.20.
漁港建設による海岸や環境への影響については、建設工事開始前の平成３年と６年、
工事開始後の平成１３年に周辺海浜環境調査が実施されており、その概要は以下の通りです。
「平成１０年に工事開始、西防波堤の延伸長さは、
平成１０年 ５２ｍ
１１年 １１４ｍ（＋６２ｍ）
１２年 １７４ｍ（＋６０ｍ）
１３年 ２６４ｍ（＋９０ｍ）
と順調に工事進行。一方、周辺海浜環境調査を見ると、
土砂収支（片瀬魚港を含む沿岸方向に９００ｍ、沖合い方向に１０５０ｍの範囲）
平成６年と３年の比較： マイナス
１２千ｍ３
平成１３年と６年の比較： プラス ６２千ｍ３ ・・・土砂堆積傾向で問題なし！
一方、汀線変化図を見ると、
平成６年と３年の比較： 凸凹はあるが、汀線は海側に拡大傾向（約＋１５ｍ）
平成１３年と６年の比較： 大部分で汀線は後退（侵食、約２０ｍ
最大４９．３ｍ）
であるが、藤沢市の結論は、
”土砂堆積傾向で問題なし！”
一寸、待った！ ９００ｍ X １０５０ｍの範囲で、砂浜から水深１０ｍまでの海底まで
見て土砂は増加していても、汀線が後退していれば、侵食が進行していると言うのが
常識！」
次回調査は平成１９年とのことです。
仰る通り、調査継続中ですが、その結果をフォローせずに、海岸管理者が務まるのかと不思議
に思います。
海岸侵食を歓迎されているならば別ですが、そうでなければ早急に藤沢市の責任を追及す
べきと考えますが、如何でしょうか？？
平塚市に対しても全く同じだと考えます。真剣な取り組みを期待します。
＜最終質問―４＞
冒頭の提言（湘南海岸保全の為に、茅ヶ崎漁港、平塚新漁港、片瀬漁港の能力を併せ持った
湘南漁港とでも称する新漁港を、砂浜侵食を引き起こす恐れの無い茅ヶ崎沖合いの岩礁を利用した
人工島に早急に建設・移転し、現在の3漁港は全て撤去する。）
を良く読んで、今までの弥縫策でない、根本的な対策を実施して、これ以上の税金の無駄遣い
を止めて下さい。
検討します・検討しますではなく、抜本策を直ぐにでも実行する時だと考えます。
この提言以上の具体策があれば、教えて下さい。
（最終質問－３、４への回答） ・・・2006.5.24.
ご指摘のように（？）、海岸侵食の問題については海岸だけでなく、山・川・海の土砂の流れを連続的に
捉えることが重要であると考えています。（白浜は欠陥漁港が元凶だと主張していますが。）
その一環としまして、まずは県と沿岸の市町とが連携、協力して対応することを目的として、知事を会長
として沿岸１３市町の首長と神奈川県議会の代表の方に参加いただいて、「なぎさづくり促進協議会」を
平成１８年３月に発足しました。
また、これに先立って昨年の３月には、県と市町の事務レベルによる「相模湾沿岸海岸保全連絡調整会議」
を設置し、具体の対策などについて連携、協力していく体制を取っています。
以前にもお答えしましたが、漁港区域内の浚渫砂などを侵食海岸への養浜に利活用するなど、今後も県と
沿岸市町が連携した取組みを積極的に進めていきます。
③
白浜のＨＰ掲載前の確認 ・・・２００６．５．２８．
「平塚漁港新港と片瀬漁港の建設に伴う隣接海岸の侵食について海岸管理者である
県としてどのように認識しておられるのか？
（藤沢市の平成１３年の調査では、片瀬漁港建設開始後に県が管理している砂浜の
汀線が最大４９．３ｍ後退している！！）
侵食発生を認識されているのであれば、平塚市と藤沢市に対して、原因者負担の観点から
どのようにその対策を迫っているのか知りたいというのが県民としての希望です。
回答拒否でなければお答え下さい。」
（掲載前の確認③への回答） ・・・２００６．６．２２．
相模湾の海岸侵食の主な原因は、相模川など河川からの土砂供給量の減少、防波堤や突堤などの
構造物による砂の流れの変化などいくつかの要因が重なって生じているものと考えています。
その解決にあたっては、前回ご回答しましたように、山・川・海の土砂の流れを連続的に捉えることが
重要であり、その一環として、沿岸の自治体の首長などによります「なぎさづくり推進協議会」を設置して、
県・市・町の連携をさらに強化し、積極的に侵食対策に取組んでいくこととしています。
一例としましては、以前にご回答しましたが、漁港区域内の浚渫砂を侵食海岸への養浜に利活用するなど、
連携、協力した取組みを進めています。
＜県への確認結果＞
建前論を際限なく繰り返して、質問への回答をはぐらかすのが、今の県のやり方としか見えません。
こんな県の行政を我々の税金で養っているかと思うと腹が立ちます！
＜県に確認したい第４点＞
茅ヶ崎漁港・平塚漁港新港・片瀬漁港など海岸保全という立場から見ると、正に欠陥漁港そのもの
ですが、その是正策として白浜の提案（湘南海岸保全の為に、茅ヶ崎漁港、平塚新漁港、片瀬漁港
の能力を併せ持った湘南漁港とでも称する新漁港を、砂浜侵食を引き起こす恐れの無い茅ヶ崎沖合いの
岩礁を利用した人工島に早急に建設・移転し、現在の3漁港は全て撤去する。）
を実行するに当たって、縦割り行政が幅を利かせている現状ではどんな問題が発生するのでしょうか？
と質問すると、
「提案されている事項については、行政面からの話であれば、個々の漁港の計画主体・事業主体である
各市が、補助金の返還・漁港の撤去費用・漁業者の生活環境に及ぼす変化および漁港を新設することに
よる費用・その効果等も含めて方針を検討、決定することが先であり、現段階で県として回答できるものでは
ありませんが、ご意見として承ります。」
と回答がありました。以下にその後のやり取りを示します。
（確認質問―７）・・・2006.3.10.
国や県が補助されて、言わば欠陥漁港を建設して、砂浜侵食を引き起こし、その対策に巨費の
税金が浪費されている現状において、安易な補助事業をやってきた国や県の責任は何も無いので
しょうか？
この欠陥漁港を抜本的に改善するために、欠陥漁港を撤去する必要が出た場合、補助金を返せ！
とはヤクザでも言わないセリフと思えますが。
この安易な補助事業を決めた責任者名と県の責任を明確にして下さい。
（欠陥かどうかは、事業者の茅ヶ崎市、平塚市、藤沢市の責任で、県の責任は一切無い等の
無責任な戯言は言わないでしょうね！？）
（確認質問７への回答）・・・2006.4.13.
補助事業に係る予算については、県議会の議決をいただいた上で県として決定しています。
＜最終質問―５＞・・・2006.4.20.
「県議会の責任だ！」と言われるのであれば、県会議員に聞いてみます！！
事務局である県の職員は、少しは専門家に近い知識をお持ちでしょうから、議案を議会に上程
する時に、補助事業の欠陥について、県の担当部門が議会に全く説明していなかったら、その
責任は問われるべきと考えます！！
県会議員さん方も同じ思いだと推定しますが、その内に議員さんからの問い合わせも
行くでしょう。
事務局として落ち度があったとの結論になった時には、担当部門名とその時の部門長名を
教えてください。
（最終質問－５への回答）・・・2006.5.24.
議会に対し説明が必要な事項については、説明をしています。今後も事業の実施に当たっては
説明していきたいと考えています。
④
白浜のＨＰ掲載前の確認 ・・・２００６．５．２８．
「事務局として落ち度は無かったとの主張のようですが、茅ヶ崎漁港・平塚漁港新港・
片瀬漁港が引き起こすであろう海岸侵食について議会にも十分説明されたにも拘らず
議会が欠陥漁港への補助金支出を議決したという事でしょうか？
回答拒否でなければお答え下さい。」
（掲載前の確認④への回答） ・・・２００６．６．２２．
市町営漁港への補助に関しましては、新規に整備を行う場合には、市町が策定し、国が認めた整備計画に
ついて、事業開始年度の前年に計画の内容・計画に関する検討事項等を説明の上、翌年度予算に係る議決を
受けて補助を行うこととなります。継続事業に関しては、やはり前年度に翌年度の事業範囲・その時点で発生
している事項等を説明の上、議決を受けて翌年度予算に反映される形となります。
したがいまして、茅ヶ崎漁港は昭和２６年、平塚漁港新港については平成元年、片瀬漁港については休止前の
事業開始年度である平成６年度のそれぞれの前年度に計画の内容・計画に関する検討事項等を説明し、議決を
受けた上で予算化されています。
＜県への確認結果＞
建前論を際限なく繰り返して、質問への回答をはぐらかすのが、今の県のやり方としか
見えません。
＜県に確認したい第５点＞
「各市にまたがり、湘南海岸の保全という重大な問題には、海岸管理者である県がリーダーシップを
発揮するのが当然だ。県の海岸侵食に対する意気込みが全く感じられませんが、県の存在価値は少しでも
あるのでしょうか？
県としては、根本対策を横に置いて、現在の延長線で侵食対策として、砂浜の減少に合わせて護岸工事を
継続し、湘南海岸から砂浜が殆ど失われ、コンクリート護岸と消波ブロックに変わっていくのは仕方が無いと
諦めておられるのであれば、松沢県政の変更と県庁の大幅な人事刷新を計る必要が有りそうですね。
これ以上の税金の無駄遣いと環境破壊は県民として許容出来ません。」
と申し上げると、
「県では、今後の侵食対策としましては、養浜を主体とした対策を実施し、構造物の設置は必要最小限に
留めるよう考えています。」
と回答（？）が帰ってくる。 はぐらかされた回答に更に食い付くと、
(確認質問―８) ・・・2006.3.10.
養浜の手段として、知事も述べられた「沖合堆積土砂」を掘り出して、養浜に使用する等の
弥縫策は止めて頂きたい。税金の無駄遣いそのものです。
真の原因を横に置いていては、沖合堆積土砂を砂浜に持って来ても、また沖に持って行かれる
だけです！！
まともな反論があればご開示下さい。
（確認質問８への回答）・・・2006.4.13.
今後の侵食対策としましては、海岸に定着しやすい養浜（国の研究機関から手法が提案されて
います）を実施して、その効果を検証しながら進めていくことを考えており、養浜材の確保が課題と
なってきますので、その解決に向けた検討も行ってまいります。
＜最終質問―６＞・・・2006.4.20.
抜本対策を横に置いて、養浜だけで砂浜保護が出来るとは信じ難いので、「海岸に定着しやすい
養浜（国の研究機関から手法が提案されています）」の内容を教えてください。
「沿岸域再生事業（湘南海岸、西湘海岸）のイメージ」で提案されている方法
であれば、県に一度ご報告したように、国交省の担当者はこのアイデアについては専門家からも
お叱りを受けており、現時点では全くのアイデア段階としか言えませんとコメントしています、
念の為。
（最終質問－６への回答）・・・2006.5.24.
ご質問の「海岸に定着しやすい養浜」の内容ですが、養浜を行う海岸の地形（勾配）により、
養浜する砂の粒径を考慮する養浜手法が提案されています。
具体には次の式が提案されていますが、養浜する海岸ごとにその海岸の状況を十分調査して実施
するよう考えています。
tａｎβ≒０.２d β：海浜勾配、ｄ：粒径（ｍｍ）
⑤
白浜のＨＰ掲載前の確認 ・・・２００６．５．２８．
「養浜する砂の粒径を考慮する養浜手法とは、秋谷海岸（久留和地区）で計画されている大きさが
１５ミリメートル程度のレキ（粗骨材）を使用する予定のレキ養浜のことでしょうか？
最近流行の弥縫策で各地で計画されているようですが、
（茨城県の鹿島灘海岸で鹿島港にもっとも近いヘッドランド６号と７号の間の砂浜保全が
うまく行かず、２．５～１３ミリメートルの砕石で養浜の試験を１７年より開始など）
極く小規模の海岸に適用するのは止むを得ないとも考えられますが、湘南海岸が自然の
砂浜から人工のレキ浜に変容するのには反対です！
（理由：税金の無駄遣いの好きな神奈川県でも玉砂利を購入することは不可能でしょうから
茨城県などのように砕石を使えば、素足で海岸を歩けず、海岸の生態系も破壊するでしょうし、
一回のレキ養浜では済まず、税金の無駄遣いが延々と継続される。）
白浜が提案している抜本対策を疎かにしたレキ養浜の安定性にも疑問を感じますし、
茅ヶ崎漁港・平塚漁港新港・片瀬漁港の3港は隣接砂浜への砂の補給を遮断していることを
お忘れ無く！
これに対する反論があればご提示下さい。これに対するお答えがなければ、回答拒否と理解
いたします。」
＜参考＞秋谷海岸のレキ養浜 のページ
鹿島灘海岸の粗粒材養浜 のページ
（掲載前の確認⑤への回答） ・・・２００６．６．２２．
前回ご提示しました養浜手法はレキ養浜とは異なります。
秋谷海岸のレキ養浜は、地元住民、海岸利用者、漁業関係者、学織経験者及び行政による協議会を設置して、
対策方法の検討を進めてきた中で、養浜による対策の一手法として実施することとなったものです。
これはご指摘のように、秋谷海岸においての養浜手法であり、湘南海岸をはじめとした他の海岸においては、
前回ご提示した砂の粒径（？）を考慮する養浜を中心として実施して、その効果を検証しながら、更によりよい
養浜を実施するよう考えています。
＜県への確認結果＞
神奈川県の考える養浜とは、秋谷海岸や鹿島灘海岸の如く安価な「砕石」を使うレキ養浜ではなく、
「粒径１０ｍｍ前後の砂（？）」と称する高価な玉砂利を使う予定のように見えます。抜本策には手を付けず、
弥縫策（一時的な取り繕い）を継続するのでしょう。 ・・・・・・ 溜息が出ますね！！
神奈川県民としては、健全な湘南海岸を後世へ残すためには、現在の県政と行政で本当に良いのか
真剣に考える時期に来ているように思います。
それぞれの県民一人ひとりの意識と行動が問われています！！